オーロラさんの勉強帳

IT企業勤務。データベース、Excel、Excel VBA、ネットワーク、LinuxなどIT関連のことを主に書いていきます。少しでもお役に立てたら幸いです。

複数のシステム(直列システム・並列システム)の稼働率の計算方法を分かりやすく解説 【基本情報技術者・応用情報技術者試験】

基本情報技術者試験ITパスポートの試験範囲である複数のシステム(直列システム・並列システム)の稼働率の計算方法を紹介します。
並列システムの稼働率は、式を丸暗記するのではなく、考え方を理解して自分で式を導き出せるようにしておきましょう。

直列システムの稼働率の計算方法

システムAとシステムBが直列で接続されている場合、システム全体が稼働するのは、システムA、システムBの両方が稼働しているときです。(一方のシステムが故障するとシステム全体が停止します)

システムAとシステムBが直列で接続されている場合、システム全体の稼働率は稼働率A×稼働率Bで求めます。(稼働率AはシステムAの稼働率、稼働率BはシステムBの稼働率です)

稼働率 = 稼働率A × 稼働率B

直列システムの稼働率


以下のように接続するシステムが増えた場合も、各システムの稼働率を乗算することで、システム全体の稼働率を求めることができます。

稼働率 = 稼働率A × 稼働率B × 稼働率C

直列システムの稼働率

並列システムの稼働率の計算方法

システムAとシステムBが並列に接続されている場合、システム全体が稼働するのはシステムAもしくはシステムBの少なくとも一方が稼働しているときです。
(システム全体が停止するのは、システムA、システムBの両方が故障しているときです)

システムAとシステムBが並列に接続されているシステム全体の稼働率は、1-(1-稼働率A)×(1-稼働率B)で求めます。(稼働率AはシステムAの稼働率、稼働率BはシステムBの稼働率です)

稼働率 = 1 - (1 - 稼働率A) × (1 - 稼働率B)

並列システムの稼働率

以下のように接続するシステムが増えた場合も、各システムの(1 - 稼働率)を乗算し、最終的に1から減算します。

稼働率 = 1 - (1 - 稼働率A) × (1 - 稼働率B) × (1 - 稼働率C)

並列システムの稼働率

並列システムの稼働率の考え方

システムAとシステムBが並列で接続されている場合、システム全体の稼働率を求めるには、まず両システムが故障している故障率を求めます。
そして、1からその故障率を減算することで、並列システムの稼働率を求めることができます。

以下の式を詳しく見ていきましょう。

稼働率 = 1 - (1 - 稼働率A) × (1 - 稼働率B)

(1-稼働率A)は、システムAの故障している確率を求めています。
(1-稼働率B)は、システムBの故障している確率を求めいてます。
(1-稼働率A)×(1-稼働率B)は、システムA、Bの両方が故障している確率を求めています。

並列システムの稼働率の計算


1-(1-稼働率A)×(1-稼働率B)は、「システムA、Bの両方が故障している」以外、すなわちシステムA、Bの少なくともどちらか一方は稼働している確率(システム全体の稼働率)を求めています。

並列システムの稼働率の計算

稼働率のポイント

- 直列システムの稼働率 = 稼働率A × 稼働率B
- 並列システムの稼働率 = 1 - (1 - 稼働率A) × (1 - 稼働率B)
- 故障率 = 1 - 稼働率


以上、お読みいただきありがとうございました。

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【Google Chrome】Chrome起動時に表示するWebページ(タブ)の順番を変更する方法

『通勤のすきま時間で学ぶ仕事術』を紹介するシリーズです。

以下の記事ではGoole Chromeを起動時に表示するWebページ(タブ)の設定を紹介しました。
本記事では起動時に表示するWebページ(タブ)の順番を変更する方法を紹介します。
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<目次>

Google Chromeを起動時に表示するページ(タブ)の順番を変更する方法

以下の画像のように、Chromeを起動時に表示するページの順番を変更する方法を紹介します。

Google Chrome


<設定方法>
①「ページ(タブ)」を起動時に表示させたい順番に並べ替えます。
 (順番だけではなく、ページの追加や削除もおこなえます)
②画面右上の「Google Chromeの設定」を選択します。
「設定」を選択します。

Google Chrome


「起動時」を選択します。
「特定のページまたはページセットを開く」を選択します。
「現在のページを使用」を選択します。
⑦画面右上の「×」でChromeを閉じます。

Google Chrome

Chromeを起動時に、設定した順番でWebページ(タブ)が表示されるようになります。

参考情報

「特定のページまたはページセットを開く」の各ページの右側の「設定」は、「編集」「削除」のみでページの並び順の変更はできません。
「編集」ではURLを修正することができます。

また、「新しいページを追加」では、URLを指定して起動時に表示するページの追加設定ができます。新しく追加したページは、末尾に追加されます。追加したページの起動時の表示は、一番右側になります。

Google Chrome 起動時の設定画面

以上、お読みいただきありがとうございました。

MTBF(平均故障間隔)、MTTR(平均修理時間)と稼働率の分かりやすい覚え方 【基本情報技術者・応用情報技術者試験】

システムの評価指標である『MTBF(平均故障間隔)』『MTTR(平均修理時間)』『稼働率』をわかりやすく解説します。
ITパスポート、基本情報技術者試験、応用情報試験などの試験範囲なので、試験対策の参考にしていただけたら幸いです。

MTBF (平均故障間隔)とは

MTBF(平均故障間隔)とは、システムが故障してから次に故障するまでの平均時間のことです。
(故障から次の故障までの稼働時間の平均時間)
MTBFの値が大きほど、信頼性が高いシステムといえます。(システムの信頼性の指標に用いられます)
MTBFはMean Time Between Failuresの略です。

MTBF(平均故障間隔)の計算方法

以下の画像の例では、「①+③÷2」MTBF(平均故障間隔)を算出します。故障から次の故障までの平均時間なので、稼働時間の平均値を求めます。

MTBF (平均故障間隔)

MTTR(平均修理時間)とは

MTTR(平均修理時間)とは、システムが故障して修理にかかる平均時間のことです。MTTR(平均修理時間)の値が小さいほど、保守性が高いといえます。(システムの保守性の指標に用いられます)
MTTRはMean Time To Repairの略です。

MTTR(平均修理時間)の計算方法

以下の画像の例では、「②+④÷2」でMTTR(平均修理時間)を算出します。修理にかかる平均時間のため、故障してる時間の平均値を求めます。

MTTR(平均修理時間)

MTBF(平均故障間隔)とMTTR(平均修理時間)の分かりやすい覚え方

MTBF(平均故障間隔)MTTR(平均修理時間)は、英語の意味を考えると覚えやすいです。
ポイントは、何の平均時間(Mean Time)かを意識することです。

<MTBF:Mean Time Between Failuresの覚え方>
Mean Time:平均時間
Between Failures:故障と故障の間
⇒故障から次の故障までの平均時間⇒稼働時間の平均時間

<MTTR:Mean Time To Repairの覚え方>
Mean Time:平均時間
To Repair:修理する
⇒修理する平均時間⇒故障している平均時間

稼働率とは

稼働率とは、システム運用時間に対して、システムが正常に動作している時間の割合のことです。システムの可用性(アベイラビリティ)の指標に用いられます。

稼働率MTBFMTTRで以下のように算出します。

稼働率

稼働率は、「MTBF÷(MTBF+MTTR)」で算出します。
稼働時間を全時間(稼働時間+修理(故障)時間)で除算することで、稼働率を求めます。

MTBF(平均故障間隔)、MTTR(平均修理時間)、稼働率の練習問題

以下の画像のMTBF、MTTR、稼働率は以下のように算出します。

MTBF=(210+200+220)÷3=210時間
MTTR=(2+3+4)÷3=3時間
稼働率=210÷(210+3)≒0.986


以上、お読みいただきありがとうございました。