変動係数とは
変動係数とは、データの平均に対するデータのばらつきの大きさを表す指標です。英語ではCoefficient of Variationと書き、CVと表記されることもあります。
point
- 平均値に対するデータのばらつきを相対的に評価するための値が変動係数です。
- 変動係数は単位がない指標になります。標準偏差を平均で割って求めるため、単位に依存しない指標となります。データの比較に用いることができます。
変動係数の求め方・計算式
変動係数は「標準偏差」÷「平均」で求めることができます。
標準偏差の求め方は以下の記事で紹介しました。
標準偏差・変動係数を計算してみよう
以下のようなデータで標準偏差・変動係数を計算してみましょう。
1.平均値と標準偏差を求める
平均はの「AVERAGE関数」、標準偏差は「stdev.p関数」もしくは「stdev.s関数」で求めます。
※stdev.p関数(母標準偏差/標本標準偏差)は全てのデータ(母集団)を基に標準偏差を求める場合に、stdev.s関数()は一部のデータを基に全てのデータを推測して標準偏差を求める場合に使います。
2.平均値÷標準偏差で変動係数を求める
平均値を標準偏差で割って変動係数を求めます。
変動係数から平均値に対するデータのばらつきを考える
平均値に対するデータのばらつきが一番大きいのは、変動係数が最も大きいB社が相対的にばらつきが大きいことが分かります。
月間の売上のばらつきが一番大きいのは、標準偏差が大きいC社がばらつきが大きいことが分かります。
おまけ:分散、標準偏差、変動係数の求め方
エクセル関数を使わない求め方を記載します。
1.A社、B社、C社の各月の売上の平均値を求めます
2.各月の売上-平均の値(偏差)を求めます ※データ-平均
3.偏差の2乗を求めます ※データ-平均の2乗
4.偏差の2乗の和を求めます ※データ-平均の和
5.偏差の2乗をデータの件数で割って、分散を求めます
7.標準偏差を平均値で割ったものが変動係数です